田舎に住んでいると、多くの人が「田舎にはなにもない」と言います。
「高速道路がない」「新幹線がない」「いい仕事がない」――確かにそうした「ない」は多くの人にとって深刻な問題なのでしょう。でも、わたしが見る限り、それは本質的な問題ではないという気がします。
では、何が田舎にとっての本質的な問題なのか?
それはずばり、知的なインフラがないこと、あるいは足らないことです。知的なインフラ――ちょっと難しければ、学びの場がないと言い換えてみるとどうでしょう。
せっかく向上心にあふれ、学びたいという欲求があったとしても、その欲求を満たしてくれる場が少ない、圧倒的に少ないのです、田舎には……
一般的に言っても、学びのないところに本当の進歩はありません。それは人でもそうでしょうし、社会全体としてもそうでしょう。よりよい生き方、よりよい社会を目指すうえで、この学ぶということほど大切なことはないと言っていいでしょう。
この大隅多元塾は、そうした学びの機会に乏しい田舎に新しい学びの場を提供しようという試みです。さまざまな文献や映像などを使いながら、参加する人たちの積極的な取り組みを促しつつ、みんなで学ぶことのたのしさを味わい、よりよい生き方につなげていく、そして地域をよくしていく――そのための空間だと言えます。
さぁ、知的刺激をお求めの大隅地区にお住まいのあなた。ちょっとだけ勇気を出して、この新しい試みに参加してみませんか?この新しい学びの空間で、あなたの世界を広げてみませんか?そして学ぶことのたのしさをみんなで味わってみませんか?
あなたの勇気ある一歩があなたを、そして地域を変えていくかもしれませんよ!
以下の文献は多元塾で使う教材のごく一部です。画像をクリックしてみてください。あなたの学び心に刺激を与えてくれる一文が見つかるかもしれませんよ。
(注)画像に写っている英語の原書には日本語訳が出版されていますので、そちらを使用します(ただし、英文読解力アップのクラスでは原書を使います)。
こちらのビデオは先日惜しまれつつ他界したアップルの創設者、スティーブ・ジョブズが2005年にスタンフォード大学の卒業式で行った記念すべきスピーチです。この中でジョブズは"Stay Hungry Stay Foolish"「ハングリーであり続けよ、愚かであり続けよ」と語り、自分の心、本能に従って生きることの大切さを説いています。このように、ユーチューブ等のおかげで、私たちは古今東西の優れたスピーチや講義を田舎に居ながらにして聴くことができます。大隅多元塾ではそうした動画も活用しながら、世界の知性から学んでいくことにします。